ストレスを極限までなくした鶏が産む絶品たまご「命水卵」
小次郎の里 縄田 秀史さん
/嘉穂郡
主な生産物:鶏卵
都会では味わえない、縄田さんのこだわりたっぷりのおいしいたまご。黄身はお箸でつまんでも割れません。
父の卵の味をつないでいく決意
「命水卵(めいすいらん)」の生産・販売など、私が養鶏業に本格的に携わり始めたのは30歳のときです。それまでは東京や大阪で会社員として働いていましたが、あるとき市販の卵を食べたところ、味がとても薄いことに衝撃を受けました。卵は実家の養鶏場から送ってもらっていたので、それまで買ったことがなかったんです。それからしばらくして父が養鶏場の廃業を考えているのを知り、「このままで良いのかな」という葛藤が自分の中に生まれました。私は家業を継ぐことを決め、養鶏を一から父に教えてもらうことになりました。
お客様の声が届く範囲でしか販売していません
こだわりや工夫はどこの生産者さんにもあると思いますが、私は父のやっていたことをそのまま引き継ぐ方法を取っています。鶏になるべくストレスを与えないことや、自分が知る限りで良いエサを食べさせることもその一環です。また卵は多くの皆さんが毎日のように食べるものですから、安心して食べていただけるという基本を外さないように心掛けています。卵は私の子どもみたいな大切な存在です。お客様の声が自分のところに届く範囲で販売することが大事だと思っていますので、不必要に販売場所を広げてお客さんからの反応が把握できなくならないよう、注意しています。
ずっとこの味をお届けできるように
嘉麻市の穏やかな風景を将来もずっと残したいなと思います。養鶏だけでなく、誰かが今のような自然と程よくかかわった仕事を辞めてしまうと、そこは荒れ地になってしまいます。そういったことのないように地に足の着いた持続的な経営をしたいです。「命水卵」は、エサや水、環境にこだわって生産していますので、まだ食べたことのない方はぜひともご賞味ください。「小次郎の里」という直売店もやっておりますので、お近くに来られた際には立ち寄っていただければうれしいです。